優しい弱い卑怯

すべてをぶちこむ!

ヒミズ

私の好きな映画のひとつがヒミズだ。

原作ファンからは不評なようだけど、わたしはあの描き方は好きだった。

園子温監督は優しい人間で、人間の醜いところも美しいところも知って、それでも人間に希望を捨てず、人間を好きでいるのだなあ、と感じた。

 

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わたしはこの世に「悪い奴」は存在しないと思っている。

ヒミズで一番好きなところは「悪い奴」を結局殺せないところだ。

住田は父親を殺す。

窪塚洋介演じる飯島が自衛のために殺し、夜野が優しさと自分の正義のために罪を犯す。

そこに爽快さはない。

「悪い奴」も愛されていて、愛していて、弱い。

「普通」も存在しなければ「悪い奴」も存在しない。自分はひとより上でも下でもありえない。

そういうことなのだ、と思う。

 唯一追い求められるのは自分の幸せで、自分の大切なものを大切にしていくということだと、そう思わされて、わたしはこの映画を泣きながら観た。